fc2ブログ
01/15
禁書「とうま?とうまなら寝てるよ!」

美琴「しーっ!大きな声出すと起きちゃうでしょ!」

御坂妹「お姉さまの声も大きいです、とミサカは注意します」

美琴「おっと………ふふふ、せっかくだからあいつの寝顔拝んであげましょ」

御坂妹「それにはミサカも賛成です」

美琴「それじゃあ………っていないじゃない」

禁書「とうまはお風呂で寝てるんだよ」

美琴「風呂~?」

御坂妹「………どうしてお風呂に?」

禁書「とうまはずっとお風呂だよ、しんしがどうとかって言ってた」

美琴「そうなの…まあいいわ、風呂の方に行けばいいだけの話よね」

禁書「あ、でも………」

ガチャッガチャッ

美琴「あれ?開かない」

禁書「とうまが起きるまで入れないよ、鍵かかってるから」

美琴「どんだけ固いプロテクトしてんのよ~!」

ゴン

美琴「っ~~~~」

上条「朝からなにやってんだ?」

美琴「いった~~~」

上条「どうした?」

美琴「あんたがいきなり開けるからでしょうが!」

上条「いやいや、それ以前になんで風呂の前に勢ぞろいしてるんですか?」

禁書「とうま!お腹すいたんだよ!」

上条「ああ、もうそんな時間か」

美琴「ねえ?これ腫れてない?」

御坂妹「………少し赤くなってますが、一時すれば戻るでしょう」

上条「飯かなんかあったか?」

御坂妹「それなら御坂に」

美琴「お、おまかせあれ!」

禁書「おおー!」

御坂妹「お姉さま、照れがでてますよ、とミサカはお姉さまの良くも悪い癖を注意します」

美琴「しょ、しょうがないでしょ…っていうかコレ別にやらなくてもいいんじゃない?」

御坂妹「日曜日の朝ならコレをやるしかありません、とミサカはお茶の間の子供たちにならいます」

美琴「子供の真似じゃない!」

御坂妹「お姉さまにはちょうどいいではないですか」

禁書「ねえ、もうお腹すいたんだよ!」

美琴「そうだったわね、じゃあ作りますか」

御坂妹「はい」

上条「悪いが、頼んだぞ」

~~~~~~~~~~

上条「このテーブルも4人で囲むと狭いな」

御坂妹「もう少し大きければ二人、二人で対面で座れますね」

上条「そんぐらい大きいやつじゃ部屋がもっと狭くなるな」

美琴「………それはダメ」

上条「部屋が狭くなるのがか?」

上条「自分で言うのもなんだが、この部屋が狭いのは最初からだぞ?」

美琴「そうじゃなくて………」

美琴(どっちがあいつの隣か決められないじゃない)

禁書「あたしはこのままでいいんだよ!」

上条「おまえにこれ以上ねだられたら、うちの家計は火の車だぞ」

御坂妹「ミサカが消火活動にあたります」

美琴「あ、あたしも…」

上条「じゃあこの火元をなんとかしてくれ…」

上条「さてと………で、こんな朝はやくから何するんだ?」

美琴「特に決めてないわ」

上条「はあ?」

御坂妹「ただ早く来たかったので、来ただけです」

上条「ノープランか」

上条「それじゃこいつの相手でもしてくれ、俺はもう一回寝るから」

禁書「とうま、扱いがひどいんだよ!」

美琴「あんた、せっかく来てんのに…」

御坂妹「あなたがそうしたいのなら、ミサカもそうします」

美琴「!」

御坂妹「さて何をしましょう」

禁書「スフィンクスと遊ぶんだよ!」

美琴「スフィンクス…ってあのときの猫ね」

美琴「それでどこにいるのよ?」

上条「ここにいるぞ」

御坂妹「布団のなかで丸くなる…」

上条「それじゃ寝るから、あと頼んだ…」

~~~~~~~~~~

上条「んんっ」

上条「けっこう寝たな………!」

上条「………なんで右に御坂が?」

上条「………そして左にインデックスと御坂妹………」

上条「よくこんな小さいベットに入ったな………ってそうじゃねえー!」

御坂妹「んっ…お目覚めですか」

美琴「うるさいわねぇ…」

上条「いやいや、これはどういう状況なんですか?」

美琴「あのあといっとき猫の相手してたけど、なんかあたしたちも眠くなって…」

御坂妹「ちょうどいいところにベットがあったのでそこで寝てました」

上条「いやいや、俺がいただろうが!」

美琴(あんたがいたからよ…)
御坂妹(あなたがいたからです)

上条「おい、インデックス、起きろ」

禁書「ん~」

上条「はあ、で今何時…ってもう夕方じゃねえか!」

上条「せっかくの日曜日があ~」

美琴(いい日曜日だったわね)
御坂妹(なかなかいい日曜日でした)

美琴「まあまあ、ほらおいしいカレー作ってあげるから!」

上条「………材料はあるか?」

美琴「前にこの子が作ったときに買って来といたから大丈夫よ」

美琴「どうせあんたのことだから、料理しないで残ってるでしょ?」

上条「………確かに」

美琴「それじゃあ作ってくるから」

禁書「楽しみにしてるんだよ!」

美琴「………あんたがそういうなんて珍しいじゃない」

禁書「このあいだも同じこと言ってたんだよ、それにとうまがすごくおいしかったって言ってたもん」

美琴「そ、そうなんだ…」

禁書「だから楽しみなんだよ!」

美琴「わかったわ、すんごいおいしいの作ってくるから!」

御坂妹「それまでミサカたちはゆっくりしています」

美琴「いいわよ、それで」

美琴(ちびっこがいれば二人きりにさせるよりマシでしょ)

上条「カレーか、やっぱり作る相手によって味は違うんだよな?」

美琴「当然よ、あたしが作ったのはあたしの味になるのよ」

上条「御坂味か、楽しみだな」

美琴(み、御坂味って………)

御坂妹「それではお姉さま、お待ちしてます」

美琴「………まかせなさい!」

~~~~~~~~~~

上条「この匂いが…」

禁書「たまらないよね~」

御坂妹「以前教えてもらったときより時間がかかっていますね」

上条「しかし、よくあんなに料理とかできるな」

御坂妹「お姉さまはできないことなら挑戦してできるまでやるので」

上条「努力のたまものか」

禁書「でもクールビューティの方もできるんだよね」

御坂妹「お姉さまに教わりました、それにお姉さまの妹なので」

御坂妹「ミサカが料理を教えてさしあげましょうか?」

上条「お、いいんじゃねえか?こいつ、物覚えだけはいいからさ」

禁書「そ、それは…遠慮するかも…」

上条「………だよな~」

御坂妹「そうですか」

~~~~~~~~~~

美琴「できわよー」

禁書「ほんとー!?」

美琴「嘘よ」

禁書「えー?」

美琴「それも嘘よ、こんなのでいちいち嘘ついててどうすんのよ」

上条「やっとか、この匂いの中で待つのは、結構な拷問だったぞ」

御坂妹「では、ミサカが運びましょう」

~~~~~~~~~~

上条「違う………俺が作ったカレーと見た目が………」

美琴「ふふん、どうよ!」

上条「なんでこんなに違うんだ?」

禁書「いいからはやく食べよ!」

御坂妹「スプーンをどうぞ」

上条「サンキュー、それじゃ…」

上・禁・美・妹「いただきまーす」

上条「うまっ!なんだこれ…」

御坂妹「………このあいだ教えてもらったときの味と違いますね」

美琴「そ、そう?ちょっと材料が違ったから…かな?」

上条「いや~最初にちょっと甘みがあってから辛さがくるとか…普通のルーで出せる味なのか?」

美琴「それね、香辛料とか入れたらそんな風になんのよ」

上条「そこまでして作ったのか?」

美琴「ま、まあね、そこのちびっこにあたしの実力見せるためよ」

上条「ああ…ってインデックス!おまえはもくもくと食ってねえで会話に入ってこい!」

禁書「短髪すごいよ!こんなの食べたことないよ!」

美琴「そうでしょ!」

禁書「でもちょっと辛いかも…」

御坂妹「はい、お水をどうぞ」

禁書「ありがとー、流石お母さんなんだよ!」

美琴「お母さん?」

上条「ああ、このあいだこいつが俺たちが家族みたいだな~みたいな話をしたんだよ」

御坂妹「そしてミサカが妻でこの人が夫です」

美琴「じゃ、じゃああたしは?」

禁書「おねえさんなんだよ!」

美琴「なんでよ?」

禁書「短髪はクールビューティより大人っぽくないもん」

美琴「なっ………」

御坂妹「あらあら、娘たちが喧嘩していますよ?」

上条「遊びなんだからむきになんなって」

御坂妹「遊びですか………結構本気かもしれませんよ?」

上条「え?」

御坂妹「娘が二人…そろそろ男の子が欲しいですね、あなた、とミサカは頬を赤らめながら伺います」

上条「ちょ、ちょっと………」

美琴「待ちなさいよ!あたしだってこいつのことがす………」

上条「す?」





美琴「こいつのことが好きなんだからっ!!!」





美琴「~~~~~」

ダッ  バタン

御坂妹「………行ってしまいましたね」

上条「い、今のって………」

御坂妹「はい、告白ですね」

禁書「短髪………追いかけなくていいの?」

上条「あ、ああ、そうだな」

御坂妹「ミサカも行きます」

上条「いや、でもだな…」

御坂妹「ミサカからも言いたいことがあります………」

上条「………ああ」

禁書「あたしはここに残ってるから」

上条「悪いな」

禁書「とうま!早く帰って来るんだよ!遅くなると大変なことになるよ」

上条「わかった」

御坂妹「ミサカネットワークからお姉さまが向かっている場所を割り出します………」

御坂妹「いました、いつもの公園に向かっているようです」

上条「よし、行くぞ」

ーいつもの公園ー

美琴「はあ、勢いで言っちゃったけど………」

美琴「どうしよっかな…」

美琴「今さら戻れないし…」

美琴「あいつにフラれたらいつも通りにも戻れないのよね…」



美琴「はあ………」





上条「おーい!」



美琴(やっぱり来るわよね………あんたはそういうやつだし)

上条「はあはあ」

美琴「……………」

上条「さっきのって………」

美琴「そうよ、あんたのことが好き…」

上条「!!!」

美琴「もう戻れないから言うけど」


美琴「ずっとあんたのことが好きだった…」


美琴「最初はただ気にいらなくて…」

美琴「でもそのうち気になるようになって…」

美琴「あたしが最初にごはん作りに言った日」

美琴「あんたはおいしいって言ってくれたわよね?」

上条「ああ」

美琴「そのときあたしはあの子に言った言葉だと思ったけど…」

美琴「それでも………すごくうれしかった…」

美琴「あんたが初めてこれ買ってくれたとき…」

上条「………ブレスレット」

美琴「うれしくて………寮に帰ってからずっと眺めてた…」


美琴「それだけあたしの中はあんたでいっぱいだった」


美琴「もう戻ることはできない、あんたの答え………聞かせてくれる?」

上条「俺は………」

御坂妹「待って下さい」

上・美「!!!」

御坂妹「その答えはミサカの話を聞いたあとで出してもらいます」

御坂妹「ミサカもあなたのことが好きです、とミサカは単刀直入に告白します」

御坂妹「ミサカもお姉さまとかわりません」

御坂妹「あなたに買ってもらったネックレス…」

御坂妹「あなたがおいしいと言ってくれた言葉…」

御坂妹「それ以外のミサカにかけてくれる言葉や思いが、ミサカの心に残っています」

御坂妹「あなたがミサカにかけてくれる言葉が、このミサカはミサカだけだと思わせてくれました」

御坂妹「あなたを好きだというこの気持ちもミサカだけのものです」

御坂妹「なのであなたがくれたこの気持ちを………またあなたに託します」

御坂妹「どうするかはあなたが決めて下さい」

御坂妹「ミサカからは以上です、とミサカは告白をしめます」

美琴「あとはあんた………」

御坂妹「どうしますか?」

上条「いや、突然言われてもなあ…」

上条「正直驚いてあんまり言葉が出てこないというか………」

御坂妹「………ちなみに、ミサカやお姉さまのことはどう思っていましたか?」


上条「………御坂の方は俺のことどんだけ嫌いなんだよ、とか思ってたな」

美琴「……………」

上条「でもうちに飯作りに来てから変わったな」

美琴「!」

上条「まあ、そのブレスレット買ってやったとき、うれしそうなの見て………」

上条「………かわいいとこあるんだなあ…と」

美琴「そ、そう」

上条「御坂妹の方はよくインデックスの相手もしてくれたし」

上条「料理も練習してくれたしな」

上条「ネックレスを大事にしてくれてたときは、ほんとにうれしかったな」

御坂妹「…はい」

上条「インデックスと三人で飯食ったときなんか、こんな風に居てくれるのもいいなって思った」



上条「隣にいるのがおまえでも…って」

御坂妹「………はい」

上条「正直な話………おまえらのうちの一人を選べってのはできない」

美琴「………」

御坂妹「………」

上条「悪いな、こんな情けないやつで…」

御坂妹「あなたはそういう優柔不断な方ですからね」

上条「返す言葉もない………」

御坂妹「そんなあなたにミサカから提案があります」

美琴「?」

御坂妹「ミサカの得ている情報が正しければ、法律で二人の女性と結婚することはできません」

上条「そりゃあ、一夫一妻だからな」








御坂妹「しかし、お付き合いする分には何も法に規制はありません」





美琴「そ、それって…」

御坂妹「はい、そういうことです」

上条「ど、どういうことだ?」



御坂妹「ミサカとお姉さま、両方とお付き合いします」



上条「!!!」

上条「流石にそれは………」

御坂妹「言い換えるなら執行猶予です」

上条「執行猶予?」

御坂妹「現時点で決めるのが無理だというのなら、二人ともお付き合いして………」

御坂妹「………そうですね、どちらと結婚したいか決めてもらうというのはどうでしょう?」

美琴「け、結婚!?」

御坂妹「今回は引き分けでしたが、次は勝ち負けしかありません」

上条「勝ち負けって………」

御坂妹「恋愛は戦いです」

美琴「あたしたちのね」

御坂妹「どちらかが根負けするまでです」

美琴「どうせこいつは選べないからね」

上条「うっ………否定できない」

御坂妹「それでいいですか?」

上条「情けないが………それで頼む」

美琴「………じゃあちょっと頭下げなさいよ」

上条「こうか?」

御坂妹「それで顔を上げて下さい」

上条「ん」


チュッ

チュッ


上条「!!!」

美琴「あたしが右で………」

御坂妹「ミサカが左ですね」

美琴「第一ラウンドは?」

御坂妹「どちらが先に唇を奪うかです」

上条「これ、最後決着つくのか?」

美琴「やっぱり………どっちかは諦めることになるかもね………」

御坂妹「こればっかりはどうしようもないかもしれませんね」

上条「……………」


上条「どっちかが諦めて」


上条「その上で成り立つのが幸せってんなら」


上条「まずそのふざけた幻想をぶち殺す………ってことでどうだ?」


美琴「ふふっ、あんたに任せるわ」

御坂妹「そのときはお願いします」

上条「ああ、じゃあ戻るか、カレーも食ってる途中だったしな」

御坂妹「それではせっかくなので………」

ぎゅっ

御坂妹「ミサカは恋人繋ぎを要求します」

上条「あ、ああ」

ぎゅっ

美琴「あたしの方も頼むわよ」

上条「………はいよ」

ー上条家ー

上条「帰ったぞ~」

禁書「遅いんだよ!」

上条「悪かったな、そのかわり………」


美琴「ジャーン!」


御坂妹「どうも」


上条「二人とも連れて帰って来たぞ」

禁書「うん!とうまにしては上出来だね!」

上条「それじゃあ、カレーを食うか」

禁書「それなんだけど………」





上条「はあ?全部食った!?」

禁書「だから言ったんだよ、おそくなったら大変なことになるって」

上条「まだ一口しか食ってねえのに!」

上条「ああ、ふこ…んぐっ」

美琴「それは言わせないわよ!」

御坂妹「お付き合いしてしてる以上、不幸とは言わせません」

禁書「え?二人とも?」

美琴「そうよ、こいつは優柔不断だから」

禁書「とうま~結局ダメじゃん」





美琴「あんたが言っていいのは………」
御坂妹「あなたが言っていいのは………」






上条「ああもう、幸せだー!」

おわり
スポンサーサイト



NEXT Entry
中学星
NEW Topics
もうどれくらい経っただろう
懐かしい
だいぶ
かくし芸作り
うわっ・・・私の更新期間長すぎ・・・
Entry Category
日記
Comment
45
最高でした!!!
当麻×美琴の絡みこれからも期待してます!

678
もう本編この結末でいいよ 上条さんがインデックス美琴妹全部抱えろ

Trackback
Trackback URL

このページへのリンク
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

雨風

Author:雨風
福岡のIT企業に勤める会社員
時間が経つのは早いですねー

FC2カウンター
お天気
カテゴリー
ブログ内検索